介護

現役介護士が親と同居して感じるダブルケアの【メリット/デメリット】

超高齢化社会の現代、親と同居して介護をした方が良いかどうか悩んでいる人も多いと思います。

子供が小さい場合、親との二重のケアが強いられるいわゆるダブルケアという状態に陥る場合もあります。

かく言う私達夫婦も2020年現在、3歳になる息子と認知症の妻の母を面倒みるダブルケアを体験中です。

同居して一年半経った現在、振り返ってみると色々な事が起こりました。良かった事も想定外の事もありました。

そこで、今回はこの一年半ダブルケアをしてみて私が感じた同居のメリットとデメリットについてお伝えしていこうと思います。

これまでの経緯を簡単に

それまで地方で一人暮らしだった義母と同居になったのは2018年の10月の事。当時の義母の年齢は84歳でした。

認知症の疑いがあり歩行が不安定でしたが、それまでは訪問ヘルパーや近所の友達の助けを借りてなんとか一人で暮らしていました。

キッカケは義母がその夏に熱中症で入院した事でした。

入院中は妻が入院や転院の手続き、ケアマネとの話合い等で休日の度に出かけていきました。

そんな中退院しても独居は無理であろうというケアマネさんの判断が下され、施設か同居か悩んだ結果同居を決断。現在に至ってます。

同居のメリット

親の面倒を見に遠くまで通わなくて良くなる

義母が当時住んでいたのは北関東地方。ウチからだと4時間以上かかってしまい、往復すると丸一日がかり。勿論休日はつぶれます

同居になった事で体調を崩した時の対応の時間と労力が大幅に削減出来ました。

そして、安心して休日に子供と過ごす時間がとれるようになりました。

親の健康状態が把握しやすい

水分の摂取状況が把握出来る
それまで水分補給はヘルパーさんにお願いしていましたが、実際にどれくらい飲めているのかは不明でした。同居した事で日常的に水分をほぼ摂取しない事が判明。水分を今まで以上に摂るよう促す事で脱水のリスクが減りました。

温度管理が出来る
エアコンの温度設定やタイマーの設定が管理出来ておらず夏などかなりの高温状態で暮らしていたとの報告がヘルパーさんからされていました。同居によって室内の温度管理が出来、熱中症のリスクが減りました。

排泄の状況が把握出来る
習慣的にパンツの中にトイレットペーパーを敷いてる事が判明。トイレットペーパーを入れないように注意し、尿路感染のリスクが軽減。

服薬の状況が把握出来る
独居の時にのんでいた薬に必要ないと思われる物がありました。同居後かかりつけ医を決めて相談し、ほとんど止めました。

唯一、降圧剤だけ半分に減らして継続してますが血圧の上は120台をキープしています。

口腔内の状況が把握出来る
歯磨きをキチンた毎日していなかったようでした。歯の痛みを訴えたので歯科に連れてってみると、顎の骨が腐ってえぐれてしまっていました。治療後は毎日歯を磨くようになりました。

義歯が合わなくなった時もすぐに作り変える事が出来ます。

運動能力、歩行状態が把握出来る
独居の時には杖を使用しておりましたが、杖を上手く使えておりませんでした。同居して福祉用具のスタッフと相談の結果、室内では歩行器を使用する事に変えました。

認知機能が把握出来る
大きかったのは、認知症の状況の把握が出来た事でした。都内の脳神経外科で検査した結果、中等度以上の認知症と判明。今までは軽度だと考えていたので、義母への接し方を変える事が必要となりました。

実際、認知機能に関してはたまに会っただけでは把握し難い面があります。耳が遠かったりすると話が噛み合わなくても聴こえてないからと思いがちです。しかし実際に一緒に生活すると明かに理解する能力が低下しているのが分かってきます。

これは介護の仕事上での経験でも良くあるのですが、認知症の高齢者は自分が実は理解してない話に適当に応えるのが意外と上手なのです。

なんとなく雰囲気でどっちとも取れる様な答えをして誤魔化す事が良くあります。

たまに会ってるだけだとそうした面に中々気づけなかったと思います。

介護制度の管理がしやすい

ケアマネージャーと調整しやすい
ケアマネさんと毎月直接会って介護の方針が検討できる。

訪問ヘルパーの関わりが把握しやすい
地方で暮らしていた時は訪問ヘルパーがどのような対応をしているのか分かりませんでした。同居になった事で介護記録にも毎回目が通せ、ヘルパーと顔を合わせる機会も増えるので細かい情報交換が可能になりました。

親の資産を管理しやすい

認知症からくる散財や特殊詐欺の被害を防ぐ事が出来る
同居して転居届けを出したところ、通信販売のDMが送られてくるようになりました。また通帳を見ると謎の100万円の支出も発見。本人に確認するも憶えておりませんでした。

祖母と孫を関わらせられる

一人っ子の息子は兄弟がいない為、家では両親とだけしか接しておりません。より幅の広い人間関係を体験させるのに祖母との関わりは貴重だと感じます。

また、義母の方でも孫と一緒に過ごすのは生きる上での張り合いになってると思います。

同居のデメリット

毎日の育児の時間が割かれる

親の独居生活が長いと認知機能の低下の為、規則正しい生活リズムが出来なくてなってきます

義母の場合、朝は自分からは起床せずトイレにも行こうとしません。声をかけなければ食事にも出てきません。着替えや紙パンツの交換も面倒くさがりやろうとしません。こうした事にいちいち対応して時間が取られます。

メリットの所では健康状態の把握を挙げてますが、そこで出てきた問題を全部家族で管理しなければなりません。

その分、日々育児に費やす時間が少しずつ減ってしまいます

家の中が匂う 汚れる

衛生観念と認知機能の低下で、尿で濡れた紙パンツのまま長時間過ごしている事が多く部屋に匂いがこもります。トイレでの排泄に失敗して便器周りが汚れる事もあります。

家事の量が増える

買物の量、炊事、洗濯、掃除など単純に計算しても三人分から四人分へ、1.3倍に家事の量が増えます

子供が祖母を邪魔者扱いする

子供が、祖母に対して攻撃的な行動をする様になりました。それまで自分一人に向けられていた母親の関心が祖母の方に向けられる事によって母親を取られていると感じているのではないかと思います。

別居していてたまに会う場合にはこうした事は起こらないと思います。

家の中が狭くなる

部屋が一つ分義母が暮らすスペースになるので、単純に家の中が狭くなります。

他人が家に出入りする

私達夫婦が仕事の間、訪問ヘルパーが入り食事提供や排泄などの義母の介助をしてもらってます。

これは、留守中他人が我が家に入るという事なので抵抗がある人もいるかもしれません。

まとめ

如何でしたでしょうか?現役の訪問介護のヘルパーでもある私が1年半同居してみて感じたダブルケアメリットデメリットについて書いて見ました。

直に体調管理が出来る分、同居する親にとってはメリットが多い様に感じます。

一方でデメリットとしては、やはり家族の育児に関わる時間が割かれる事が一番大きいと感じます。子育てに時間をかけたい場合は同居は難しいかもしれません。

義母の場合、認知症はあるものの徘徊や暴力等といった問題行動と呼ばれる行為が今のところほぼありません。こうした穏やかな性格の場合はダブルケアでも同居はしやすいかと感じます。

同居をしてる場合、特別養護老人ホームに入所を希望する時には優先度が低いと見なされ入れる順番が遅くなってしまうという問題もあります。

※同居について考えている場合まず専門の機関である地域包括支援センターで相談してみる事をオススメいたします。

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